改質アスファルトルーフィング(ゴムアス)とは?特徴と選び方を徹底解説

「そもそも改質アスファルトって何?」「ゴムアスとの違いは?」「どっちを選ぶべき?」
──そんな疑問をお持ちの方に向けて、本記事では、改質アスファルトルーフィングとゴムアスルーフィングの特徴や選び方を、わかりやすく丁寧に解説していきます。
これを読めば、屋根の防水対策を失敗しないための基礎知識がしっかり身につきます!
改質アスファルトルーフィングとゴムアスルーフィングは基本同じもの

「改質アスファルトルーフィング」と「ゴムアスルーフィング」は、実は基本的に同じ種類の屋根下葺き材です。
どちらも、アスファルトにゴムや樹脂を加えて改良し、耐久性や防水性を高めた素材です。
そもそも改質アスファルトルーフィングとは?
改質アスファルトルーフィングとは、「通常のアスファルトルーフィングにゴムや合成樹脂を加えて性能を改良したもの」を指します。
ここで言う”改良”(改質)とは、
- 温度変化に対する耐久性アップ
- 柔軟性アップ
- 防水性能の強化
を目的に行われた技術改良のことです。
つまり、アスファルト単体の弱点を克服した進化版と言えます。
ゴムアスルーフィングとは?
一方、「ゴムアスルーフィング」は、「アスファルトにゴム成分を加えた改質アスファルトルーフィング」のことを指します。
つまり、ゴムアス=「ゴム入りの改質アスファルトルーフィング」と理解してOKです。
一般的には「ゴムアス」と略されることが多く、現場ではよく使われる言い方です。
なぜ呼び方が違うのか?
これは製造メーカーや業界慣習による違いです。つまり、
- あるメーカーは「改質アスファルトルーフィング」と表現
- 別のメーカーは「ゴムアスルーフィング」と表現 しているだけで、基本的な材料構成や目的は共通しています。
また、商品名に「ゴムアス」と付くと、より柔軟性や粘着性を強調したニュアンスを持たせている場合もありますが、
構造上の大きな違いはないことが多いです。
ただし細かい違いが出る場合も
基本的に同じカテゴリの材料ですが、細かい部分では次のような違いが出ることもあります。
粘着タイプ or 釘打ちタイプ
- ゴムアスは「自己粘着型」が多い
- 改質アスファルトは「釘留め型」が多い
柔軟性の違い
- ゴム比率が高い製品ほど、寒冷地や地震対策に強くなる
- 樹脂主体の製品は、コストが安く、一般住宅向き
つまり、商品ごとの仕様を確認することは重要です!
改質アスファルトルーフィング(ゴムアスルーフィング)の特徴

アスファルトにゴムや樹脂を加えて性能を強化
一般的なアスファルトルーフィングは、アスファルトを浸透させた紙シートがベースです。
これに対して改質アスファルトルーフィング(ゴムアス)は、
- 合成ゴム
- 合成樹脂
を加えることで、柔軟性と耐候性を飛躍的に高めています。
この改質により、
- 真夏の高温にも柔らかさを保ち
- 真冬の極寒でも硬化・割れを防ぎ
- 長期間にわたる雨・風・紫外線にも強くなり
屋根の防水性能を長く維持できる素材になっています。
つまり、「ただの防水シート」ではなく、過酷な屋根環境を想定して進化した高性能シートなのです。
高い柔軟性で建物の動きに追従
屋根は固定されているように見えても、実は
- 地震
- 強風
- 温度変化による膨張・収縮
などによって、微妙に「動き」が発生しています。
改質アスファルトやゴムアスは、この動きに対して柔軟に追従できるため、ルーフィングの破れや亀裂が起きにくく、防水層が長期間安定します。
特に地震が多い日本では、屋根構造の揺れに耐える性能が非常に重要であり、ゴムアスの柔軟性は住宅の耐久性そのものを支える力にもなっています。
優れた防水性と自己密着性
改質アスファルトルーフィングは、アスファルトそのものの防水性に加え、
ゴムや樹脂による自己密着性(=小さな傷や釘穴を自然にふさぐ性質)を持っています。
特に自己粘着タイプ(ゴムアス)は、
- 屋根下地にしっかりと密着
- 継ぎ目や釘穴からの水の侵入リスクを大幅に減少
できます。
この「自己密着性」は、
- 強風で屋根材が少しずれた
- 地震で微妙に構造が動いた
といった状況でも、防水層が崩れにくいことにつながり、
建物内部への浸水リスクを限界まで下げてくれる重要な性能です。
幅広い施工対応力(釘留めタイプ・粘着タイプ)
改質アスファルトルーフィングには、
- 釘留めタイプ(通常タイプ)
- 粘着タイプ(自己粘着ゴムアス)
の2種類の施工方法が選べます。
釘留めタイプの特徴
- 施工が簡単・スピーディー
- 価格が安価
- 一般的な戸建住宅向き
粘着タイプ(自己粘着ゴムアス)の特徴
- 釘穴を開けずに密着できるため、防水性がさらに向上
- 低勾配や複雑な形状の屋根にも対応しやすい
- 高気密・高断熱住宅に最適
建物や現場条件に合わせて、最適な施工方法を選べる柔軟性も大きなメリットです。
高耐熱性・耐寒性(四季対応力)
改質アスファルトやゴムアスは、特に温度耐性に優れています。
- 真夏:表面温度60〜80℃にも達する屋根でも、流れたり変形しない
- 真冬:氷点下でも硬化・ひび割れを起こしにくい
四季の温度差が激しい日本では、屋根材だけでなく、ルーフィング自体も耐温度性が必要です。
この特性により、気候条件に左右されず、安定した防水機能を保てる点が非常に重要視されています。
長期耐用性によるメンテナンスコスト削減
耐久性の高いルーフィングを使用すれば、
- 屋根リフォームの回数を減らせる
- メンテナンスにかかる手間・コストを削減できる
という大きなメリットがあります。
改質アスファルトルーフィングやゴムアスなら、適切な施工・点検をしていれば20年〜40年近く長持ちします。そのため、「長期的な住宅コスト」をトータルで見たとき、非常にメリットが大きい素材です。
呼び方の違いとタイプのバリエーション
呼称 | 特徴 |
---|---|
改質アスファルトルーフィング | 一般的な呼称。釘やタッカーで固定するものが中心 |
ゴムアスルーフィング | よりゴム成分に特化したニュアンスを持つ呼称。粘着タイプが多い |
どちらも基本構造は同じですが、粘着式か釘留め式か、細かな仕様には商品ごとに違いがあります。
改質アスファルトルーフィング・ゴムアスルーフィングのメリット
高い防水性能【屋根の最終防衛ラインを守る】
屋根材(瓦、スレート、金属屋根など)は雨水を防ぐ役割を持ちますが、強風や豪雨で一部に隙間ができることもあります。
その時、下に敷いたルーフィング材がしっかり防水できるかが、雨漏り被害を左右します。
改質アスファルトルーフィング・ゴムアスは、通常のアスファルトルーフィングに比べて防水性能が高く、屋根材から漏れた水を確実に止める二重防護を実現します。
結果、雨漏りリスクを大幅に低減できます。
高い耐久性と長寿命【家を長持ちさせる基盤に】
改質アスファルトやゴムアスは、温度変化や湿度、紫外線による劣化に強い特性を持っています。
一般的に耐用年数は20〜30年以上、ゴムアスなら最大40年近くもつケースもあります。
ルーフィングの劣化が早いと、屋根材の内部に浸水が進み、柱や梁を腐食させてしまうリスクがありますが、
耐久性の高いルーフィングを選ぶことで、建物全体の寿命延長にも大きく貢献します。
温度変化に強い【真夏も真冬も安心】
屋根は夏に60℃以上、冬には氷点下まで温度差が激しくなります。
一般的なアスファルトルーフィングは高温で変形したり、低温で硬化して割れやすくなる課題がありました。
改質アスファルト・ゴムアスは、ゴムや樹脂の効果で柔軟性が高く、
- 真夏の高温でも「柔らかさ」を保つ
- 真冬の低温でも「割れにくい」
という特性を持ちます。
つまり、季節を問わず安定した防水性能が期待でき、四季のある日本にぴったりです。
柔軟性が高い【地震や強風にも強い】
日本は地震や台風など、建物に動きが加わる災害が多い国です。
そんな時、屋根にわずかなズレやたわみが生じても、柔軟性のあるルーフィング材ならひび割れずに追従できます。
特にゴムアスは粘着力と柔軟性が高いため、
- 地震で建物が揺れても亀裂が入りにくい
- 台風で屋根材が動いてもルーフィングが防水機能を維持する
といった利点があり、耐震性・耐風性の向上にもつながるのです。
工期の短縮・施工性の向上【現場負担の軽減】
改質アスファルトルーフィング(釘留めタイプ)は軽量で柔らかく、釘やタッカーで簡単に留められるため、施工スピードが速くなります。
また、切断性もよく、曲面や細かい部分にも対応しやすい点もメリットです。
一方、ゴムアスの粘着タイプは多少慎重さが必要ですが、釘打ちが不要なため釘穴リスクを減らせるメリットもあり、仕上がりの防水性能を高められます。
施工効率がよくなれば、
- 工期短縮
- 職人の負担軽減
- 天候リスク(雨天中止など)軽減
といった副次効果も期待できます。
コストパフォーマンスが高い【費用対効果が抜群】
改質アスファルトルーフィングは、通常のアスファルトルーフィングに比べて価格差が少ないのに
- 耐久性
- 防水性
- 施工性
が大きく向上しています。
ゴムアスは初期費用は高めですが、長寿命でメンテナンス頻度が減るため、トータルコストはむしろ割安になることも。
つまり、
- 短期コストを抑えたいなら改質アスファルト
- 長期コストを重視するならゴムアス
というように、目的に合わせて「賢く選べる」ことが最大の魅力です。
高気密・高断熱住宅に最適【省エネ効果アップ】
ゴムアスの粘着性は、気密性が高く、下地とのすき間をしっかり埋める特性があります。
これにより、
- 冷暖房効率が向上
- 外気の侵入を防ぐ
- 結露リスクを軽減
といった効果があり、
高気密・高断熱仕様の住宅には最適なルーフィング材です。
単なる防水だけでなく、住まいの省エネ性能向上にも一役買っているのです。
改質アスファルトルーフィング、選び方のポイントは?

釘留めタイプがおすすめな場合
- 標準的な戸建住宅
- コストを抑えたい
- 施工がスピーディーに進めたいとき
粘着タイプ(自己粘着ゴムアス)がおすすめな場合
- 低勾配屋根や複雑な形状
- 雨漏りリスクを最小限に抑えたい
- 高気密・高断熱住宅の建設時
- 豪雪地帯・寒冷地など、厳しい自然環境に対応したいとき
改質アスファルトルーフィング(ゴムアス)に関するよくある質問

Q1. 改質アスファルトルーフィング(ゴムアス)って、どんな役割があるの?
A.屋根材の下に敷く防水シートで、雨水の侵入を防ぐ「防水の二重構造」をつくります。
万が一屋根材に隙間や破損があっても、ルーフィングがあることで建物内部への雨漏りを防止できます。
いわば、「屋根の縁の下の力持ち」ともいえる非常に重要な存在です。
Q2. 改質アスファルトルーフィングとゴムアスルーフィング、性能に違いはありますか?
基本的な性能に大きな違いはありません。
どちらもアスファルトにゴムや樹脂を加えて耐久性や防水性を向上させた素材です。
製造メーカーや商品名によって呼び方が違うだけなので、仕様や性能表をよく確認しましょう。
Q3. 粘着タイプと釘留めタイプ、どちらを選べばいい?
施工条件によって適したタイプが変わります。
- 粘着タイプは、低勾配屋根や複雑な屋根形状に向き、防水性が高いです。ただし施工には慎重さが求められます。
- 釘留めタイプは、標準的な屋根に向き、施工スピードが早くコストも抑えられます。
屋根の勾配、形状、予算に応じて使い分けるのがおすすめです。
Q4. 改質アスファルトルーフィングはどれくらいの耐用年数がありますか?
通常、20〜30年程度の耐久性があります。
表面の屋根材が健全であれば、それ以上持つことも可能ですが、長期使用に備え、10年〜15年ごとに点検を行うと安心です。
Q5. ゴムアスルーフィングはどんな住宅に向いていますか?
- 雨漏りを絶対に防ぎたい住宅
- 高断熱・高気密仕様の住宅
- 屋根形状が複雑な建物(谷部が多い、変形屋根など)
- 豪雪地帯・寒冷地
こういった性能重視・耐久性重視の建物に特に適しています。
施工性よりも性能優先で選びたいケースにおすすめです。
Q6. 夏場の施工でゴムアスルーフィングに問題はない?
夏場はゴムアスの粘着力が強くなるため、施工時に慎重な取り扱いが必要です。
- 貼り直しがききにくい
- 手早い作業と正確な位置決めが求められる
といった注意点がありますが、経験豊富な職人であれば問題なく施工可能です。
Q7. ゴムアスルーフィングは自己修復機能があるって本当?
完全な自己修復ではありませんが、ゴムアスは釘穴や小さな傷を自己密着する性質を持っています。
釘を打ったあとも、周囲に密着するため、雨水侵入リスクをかなり低減できます。
この特性もゴムアスが高性能と言われる理由のひとつです。
Q8. ルーフィングの劣化を早める原因には何がありますか?
ルーフィングが劣化する主な原因は次の通りです。
- 長期間の紫外線曝露(屋根材の破損・剥がれなどで露出した場合)
- 長期的な高温・多湿環境
- 施工不良(釘打ち不良、貼り合わせ不良など)
- 物理的な破損(風飛ばされた物の衝突など)
通常は屋根材で保護されているため直接ダメージは受けませんが、屋根材の不具合には注意が必要です。
Q9. ルーフィングの交換だけってできるの?
基本的にはできません。
ルーフィングは屋根材の下にあるため、屋根材を一度撤去してから交換する必要があります。
そのため、一般的には屋根の葺き替えや大規模リフォームの際に同時交換します。
「屋根材が寿命を迎えたタイミング」での交換が効率的です。
まとめ
改質アスファルトルーフィングとゴムアスルーフィングは、名前の違いだけで基本性能は同じです。
選ぶときは、
- 釘留め式か粘着式か?
- 屋根の形や建物の用途
- 予算や長期メンテナンス性
を踏まえて選定するのがポイントです。
「どちらが良いか迷うな……」という場合は、信頼できる施工業者に相談し、建物に最適なルーフィング材を提案してもらうと安心です!
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