鼻隠しは塗装?交換?屋根メンテナンスでよくある質問まとめ

屋根のメンテナンスというと、瓦やスレート、雨樋などに注目が集まりがちですが、実は「鼻隠し(はなかくし)」も屋根まわりの重要な部材のひとつです。
外から見える部分でありながら、普段は見落とされがちなこの鼻隠し。
しかし劣化すると屋根全体や外壁への影響も出るため、メンテナンスの判断がとても重要です。
この記事では、鼻隠しに関する「塗装が必要なの?それとも交換?」といったよくある質問を中心に、屋根リフォーム時のチェックポイントや注意点をわかりやすく解説します!
鼻隠しとは?その役割と場所を確認しよう

まずは鼻隠しの基本から確認しておきましょう。
鼻隠しの場所
鼻隠しは、屋根の先端に取り付けられた板材のことで、軒先(屋根の端)の垂木(たるき)を隠すように設置されます。
雨樋が取り付けられている板と言えばイメージしやすいかもしれません。
鼻隠しの主な役割
- 美観の維持:垂木などの構造材を隠し、外観を整える
- 雨樋の設置ベース:雨樋の金具をしっかり固定するための土台
- 雨風や紫外線から構造部を保護:屋根内部の木材を守る役目もあります
つまり、鼻隠しは屋根の保護・構造・美観すべてに関わる重要なパーツなのです。
鼻隠しは塗装すればOK?交換の必要があるケースとは

鼻隠しの劣化には大きく2種類あります。「塗装で済む劣化」と「交換が必要な劣化」です。
塗装で対応できるケース
以下のような症状は、塗装によるメンテナンスで対応できる場合が多いです:
- 表面の色あせや塗膜の剥がれ
- 軽度のチョーキング(表面が粉をふいたような状態)
- 小さなひび割れや塗膜の浮き
- 表面にうっすらとしたカビ・苔の発生
これらは、鼻隠し表面の防水機能が徐々に落ちてきているサインです。
内部まではまだ劣化していないため、 高圧洗浄・下地処理・塗装(下塗り・中塗り・上塗り)の工程を経てメンテナンスすることで、耐久性を取り戻せます。
とくに築7〜10年ほどの住宅では、鼻隠しが「ちょうど塗り替え時期」である可能性が高く、 屋根や外壁塗装とセットで行うのがおすすめ。
交換が必要なケース
以下のような症状が見られる場合は、塗装では劣化を止めることができません。
- 鼻隠しに大きなひびや穴がある
- 表面を押すとフワフワしていて柔らかくなっている(腐食)
- 板材自体が反っていたり、割れている
- 雨樋が固定できなくなっている
- ビス・釘が抜けている、もしくは効かない状態
これらは、鼻隠しの構造体としての強度が失われていることを意味します。
表面の塗装をしても、中の腐食が進行していれば、雨水の侵入や雨樋の脱落といった二次被害につながります。
注意したいのが「見た目がそれほど悪くないのに内部が腐っているケース」。雨水が板の内側に回り込むことで、表からはわかりにくい劣化が進行している場合も。これを見極めるには、プロの点検が必要不可欠!
塗装と交換の判断基準まとめ
症状 | 対応方法 |
表面の色あせ・軽度な劣化 | 塗装でOK |
チョーキングや軽度なカビ | 洗浄+塗装で対応可能 |
反り・腐食・穴あき | 交換が必要 |
雨樋のぐらつき・脱落 | 鼻隠しと雨樋の同時修理・交換がベスト |
「見た目が少し劣化している」レベルであれば塗装対応、「構造に影響が出ている」場合は交換が必要、というのが基本的な判断ポイントです。
鼻隠しの素材別メンテナンス方法

鼻隠しにはいくつかの素材があり、それぞれメンテナンス方法や耐用年数に違いがあります。
木材系(杉板、ベニヤなど)
- メリット:施工しやすく、コストが安価
- デメリット:水分を吸収しやすく、腐食しやすい
- メンテナンス:定期的な塗装(5〜7年目安)、腐食が進んだら交換
金属系(ガルバリウム鋼板など)
- メリット:耐久性・耐水性に優れる
- デメリット:価格がやや高め、塗膜の劣化でサビの可能性
- メンテナンス:塗装は10〜15年が目安。サビが出る前に対応を
窯業系(セメントボードなど)
- メリット:耐火性・防腐性に優れる
- デメリット:重く割れやすい、施工に手間がかかる
- メンテナンス:ひび割れ補修や塗装が必要
鼻隠しメンテナンスのタイミングとチェック方法
鼻隠しのメンテナンスは、タイミングを誤ると屋根や外壁全体の劣化につながる可能性があります。定期的な確認と、劣化の兆候を見逃さないことがポイントです。
自分でできるチェックポイント
以下のような症状がある場合、鼻隠しの劣化が進んでいる可能性があります。
- 鼻隠しの表面が色あせている、塗装がはがれている
- 表面にチョーキング(粉っぽさ)がある
- カビ・苔・藻が付着している
- 板が浮いていたり反っている
- 雨樋がぐらついている、または傾いている
- 鼻隠しの一部にヒビや穴が見える
- 雨天時に鼻隠し部分から水がしみ出している
こういった異変を見つけたときは、すぐに専門業者へ相談することをおすすめします。
専門家による点検の重要性
素人目には「多少の劣化」に見えても、実際には内部腐食が進行しているケースも少なくありません。屋根リフォーム業者による現地調査では、
- 鼻隠しの内部状態の確認(打診・含水率測定など)
- 雨樋の固定状態や変形の確認
- 周辺の破風板や屋根材との接合部チェック
など、より詳細な確認が可能です。点検だけなら無料で対応してくれる業者も多いので、まずは相談してみましょう。
点検・メンテナンスのおすすめタイミング
以下のタイミングでの点検を習慣づけると、早期発見・早期対処が可能になります。
- 築7〜10年を超えた頃(最初の塗装メンテナンス目安)
- 屋根や外壁塗装を検討しているとき
- 台風・大雨・強風のあと(雨樋や鼻隠しの損傷が出やすい)
- 雨漏りが発生したとき(原因が鼻隠しにあるケースも)
- 近隣で屋根工事が増えてきたとき(同じ築年数で劣化が進んでいる可能性)
放置によるリスク
鼻隠しの劣化を放置すると、雨樋の脱落や雨水の浸入を招き、建物全体の寿命を縮める原因になります。
被害が大きくなる前に、「おかしいな」と感じた時点でチェック・点検するのがベスト!
鼻隠し塗装・交換の費用相場

工事内容によって費用は大きく異なりますが、おおよその目安を紹介します。
塗装の場合
- 単独施工:3,000〜5,000円/m
- 屋根や外壁塗装と同時:2,000〜3,500円/m
交換の場合
- 木材への張替え:5,000〜10,000円/m
- ガルバリウム鋼板への交換:8,000〜15,000円/m
※足場設置が必要な場合、別途15万〜20万円前後がかかることも
鼻隠しの劣化を放置するとどうなる?
鼻隠しの劣化を放置すると、一見小さな不具合のように思えても、やがて大きなトラブルへと発展するリスクがあります。
ここでは、具体的な被害例や、その深刻度について詳しく見ていきましょう。
雨樋の脱落や変形
鼻隠しは雨樋の固定土台でもあるため、腐食や反りによってビスや金具が効かなくなると、雨樋が傾いたり外れたりします。
- 雨樋が機能しなくなり、屋根からの雨水が直接外壁に流れる
- 外壁に水がしみ込み、塗装の剥がれ・膨れ・カビの原因になる
- 基礎や土台への水跳ねが続くと、構造の劣化やシロアリ被害の可能性も
鼻隠しからの雨水浸入による木材腐食
鼻隠し自体が傷んでいると、隙間から雨水が内部に入り込み、屋根裏の構造材(垂木や野地板など)まで腐食させることがあります。
- 雨漏りが発生し、天井にシミやカビが広がる
- 木材が腐り、耐震性の低下を招く可能性も
- 見えない部分の被害が進行してしまい、修理費用が膨らむ
害虫・シロアリの侵入経路になる
鼻隠しが剥がれて隙間ができると、そこから雨水だけでなく、害虫やシロアリの侵入も容易になります。特に木材が湿っている状態はシロアリにとって好環境。
- 屋根裏や壁内でシロアリ被害が拡大
- 防蟻処理や大規模補修が必要になるケースも
建物全体の美観と資産価値の低下
外から見える部材である鼻隠しは、色あせや劣化が目立つと建物全体の印象を大きく損ねます。
- 見た目の劣化が進むと、古びた印象を与える
- 将来の売却時や資産評価にマイナス要素になることも
メンテナンス費用が高額化するリスク
初期段階であれば数万円程度の塗装で済んだものが、放置することで板材の張替え、雨樋交換、外壁修理、場合によっては屋根の補修まで必要になる可能性があります。
【事例】 築15年の戸建て住宅で、鼻隠しの腐食が原因で雨樋が落下。そのまま放置した結果、雨水が外壁から浸入し、窓枠周辺のカビと壁材の膨れが発生。最終的に外壁補修と窓まわりの再施工で約80万円かかったケースも。
屋根の鼻隠しに関するよくある質問

Q1. 鼻隠しの色は外壁と合わせた方がいいの?
→ 絶対ではありませんが、外壁や破風板と色味をそろえると全体の印象がまとまりやすくなります。アクセントカラーにしてもOKですが、落ち着いたトーンで選ぶと飽きがこないですよ。
Q2. 鼻隠しって塗装しなくても大丈夫?
→ 素材によっては放置できるものもありますが、多くは木材や塗装品なので定期的なメンテナンスが必要です。放っておくと見た目だけでなく耐久性にも影響します。
Q3. 鼻隠しの塗装って自分でできる?
→ 軒先は高所作業になりますし、雨樋の脱着や養生も必要になるため、安全面と仕上がりの点から業者に依頼するのが安心です。
Q4. 鼻隠しが割れていたり、外れかけている場合はすぐ交換?
→ はい、そのような場合は雨水が入る可能性が高く、早めの交換をおすすめします。放置は雨漏りや構造部の腐食につながることも。
Q5. 雨樋がぐらついています。これって鼻隠しが原因ですか?
→ その可能性は高いです。鼻隠しが劣化すると雨樋を支える力が弱まり、固定が不安定になります。早めの点検が必要です。
Q6. 鼻隠しの劣化ってどうやって見分けるの?
→ 色あせ、ヒビ割れ、反り、雨染み、雨樋のぐらつきなどがサインです。普段から外観をチェックしておくと劣化に気付きやすくなりますよ。
Q7. 鼻隠しだけの修理って頼めるの?
→ もちろん可能です。ただし、足場が必要になる場合はコストがかかるため、外壁や屋根など他のメンテナンスと同時に行う方が経済的です。
Q8. 素材を交換するなら何がおすすめ?
→ 耐久性を重視するならガルバリウム鋼板が人気です。軽くてサビにくく、長持ちします。木材ならコストを抑えつつ風合いも出せます。
Q9. 鼻隠しのメンテナンスってどのくらいの頻度がいいの?
→ 木材であれば5~7年おき、金属なら10年程度が目安です。ただし、立地条件や風雨の影響でも劣化具合は変わります。
Q10. 鼻隠しのメンテナンスって本当に必要?
→ はい。鼻隠しは見た目の部分だけでなく、雨樋の土台や屋根の構造を守る重要な役割があります。メンテナンスを怠ると、結果的に大規模修繕が必要になることもあるため、早めの対策が大切です。
鼻隠し工事を業者に依頼する際のポイント
鼻隠しの塗装や交換は、専門知識と高所作業の技術が求められるため、信頼できる業者に依頼することがとても重要です。
ここでは、業者選びで失敗しないためのポイントを詳しくご紹介します。
ポイント1:現地調査と劣化診断を丁寧にしてくれるか
信頼できる業者は、まず建物の現状をしっかりと把握するために、現地調査を丁寧に行います。以下のような点をチェックしてくれる業者が理想です。
- 鼻隠しの材質と状態(表面と内部)
- 雨樋のぐらつき・金具の劣化
- 破風板・軒天などの周辺部材の確認
- 屋根全体とのバランスや他部位の劣化チェック
また、写真や動画を交えて報告してくれる業者は、信頼性が高いです。
ポイント2:塗装・交換どちらの選択肢も提案してくれるか
「塗装で済むのか」「交換が必要か」は、判断が分かれるケースもあります。そのため、どちらか一方しか提案しない業者よりも、両方の選択肢とその理由を丁寧に説明してくれる業者を選びましょう。
- それぞれの費用と耐用年数を明示してくれる
- 無理に高額な工事をすすめない
- お客様の予算や今後の暮らしに配慮した提案をしてくれる
ポイント3:見積もりが明確で追加費用が発生しないか
見積もりは細かく明記されているかを確認しましょう。
- 材料費・施工費・足場費などが分かりやすく記載されている
- 「一式」や「おまかせ」で済ませず、具体的な数量や単価が書かれている
- 工事後に追加費用が発生しない明記があるか(契約前の説明含む)
安心できる業者は、こうした不透明な部分を極力減らす姿勢があります。
ポイント4:屋根・外壁工事にも対応している業者か
鼻隠しだけでなく、屋根・外壁の知識や経験がある業者なら、建物全体を見た提案ができます。
- 鼻隠し以外の劣化にも気づいてくれる
- 同時施工の提案でコストダウンにつながる
- 屋根・外壁との色や素材の相性も考慮してもらえる
ポイント5:アフターフォローや保証があるか
工事後の安心感も大切です。
- 工事内容に対して保証期間が設定されている
- 施工後のトラブル対応(連絡手段・対応スピード)
- 年に1回の点検サービスなどがあるか
アフターフォローがしっかりしていれば、長い目で見たときの安心感が違います。
ポイント6:地域密着型で評判が良いか
地域密着の業者は、施工後のフォローや迅速な対応が得意です。
- 地元での施工実績が豊富か
- Googleレビューや紹介、クチコミが信頼できるか
- 問い合わせ時の対応が丁寧か(電話・メール・訪問など)
「安さ」や「工事の早さ」だけで選ばず、長期的にお付き合いできる誠実な業者かどうかを見極めることが、鼻隠しメンテナンス成功のカギになります。
まとめ
鼻隠しは見た目以上に機能性が高く、屋根全体の耐久性や美観にも関わる大切な部材です。塗装で済む軽度な劣化もあれば、早めの交換が必要な場合もあります。
見落としがちな部分だからこそ、屋根メンテナンス時にしっかり確認し、必要に応じて専門業者に相談することが重要です。
鼻隠しの状態が気になる方は、まずは無料点検や見積もり相談を活用してみましょう。
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